。その白鳳六家の一つ,空家当主の少年?空 北斗(うつほ ほくと)は,馳郎が白翁を継ぐに相応しいか,その実力を確かめようとリコの命を狙う! 風を操る空家の能力は一見するとシンプルだが,風とは無関係に思われる意外な戦闘手段が次々に飛び出し,異能バトルの醍醐味を味わわせてくれる。 一方,正式に馳郎の助手となったナタは鬼仙が相手なら最強だが,別種の異能である「おに」が相手ではフルに力を発揮できず,苦戦を強いられる。この異能者同士の戦いに,現代科学の粋を凝らした武器で馳郎も参戦。まさに和洋中入り混じった異能バトルが全編にわたり展開される。 またバトルだけでなく,馳郎とナタの関係にも要注目。他人の氣を吸う鬼仙であるナタならではの,馳郎とのコミュニケーションは必見だ。魅力的な設定を随所に散りばめながら,しっかりとボーイ?ミーツ?ガールの要素も盛り込んでおり,まさに王道と呼ぶに相応しい内容となっている。「ナタ」と「白翁」という2つの強大な力を手にした馳郎が,今後どのような道を歩むのか。そして,日本と中国の「鬼」がどのように絡み合うのか。今後の展開に大きな期待が持てる一作だ。 ■鬼仙じゃなくても分かる,三田誠作品 『レンタルマギカ ,ro rmt?魔法使い、貸します!』(著者:三田誠/角川スニーカー文庫) 三田誠は,1999年に富士見ファンタジア文庫から発売されたアンソロジー『砂漠の王モンスター?コレクション短編集』でデビュー。魔術や魔法といった題材に対する深い考証に定評があり,和洋を問わず神話や伝説など,さまざまな要素を作品に取り込んでいる。そうした作風が最大限に発揮されたのが,代表作である『レンタルマギカ』。 魔法使い派遣会社「アストラル」の社長となった伊庭いつきを主人公にした本作は,魔法使いはもちろん,アラド RMT,巫女や陰陽師,坊主に錬金術師と,ありとあらゆる魔術的能力を持った人間が勢揃い。アニメ化もされた人気シリーズで,著者のあとがきによれば,この夏ついに本編が完結するとのこと。今から待ち遠しい話だ。また講談社ノベルスからは,『幻人ダンテ』という作品も発表されている。 ちなみに『クロス×レガリア』には,『レンタルマギカ』に登場する人物の関係者らしき苗字や,『幻人ダンテ』に登場した探偵らしき人物もちょこっと登場するので,これらも読んでいるとより楽しめるだろう。 また小説ばかりでなく,TRPGに関連する仕事も手がけており,近頃は奈須きのこや虚淵玄など人気クリエイターが多数参加する,星海社の『レッドドラゴン』にも関わっている
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