2013年1月30日水曜日

人心を惑わす煙の美しさ。現代の歴史ifを描いた第三次世界大戦RTS「ワールド イン コンフリクト 日本語版

第三次世界大戦勃発! 歴史のifを描いたミリタリーRTSが登場 第三次世界大戦の勃発という歴史のifを体験できる「ワールド イン コンフリクト 日本語版」。実在する現代兵器が次々と登場し,近代的な建物が建ち並ぶ都市が焦土と化していく。現実に起きてはならないシチュエーションが恐怖でもあり,新鮮でもある  冷戦時代,アメリカとソ連が直接衝突して第三次世界大戦が勃発したら……? という,歴史ifを体験できるミリタリーRTS「World in Conflict」。よく考えたら意外と珍しい現代戦というテーマと,何より美しいグラフィックスが,海外でも発売前から話題になっていたタイトルで,実際に発売されるや瞬く間に大ヒット。北米/欧州での売上ランキングでは上位に食い込み,海外サイトでのレビューも高いスコアを獲得。当然ながら日本語版の発売も期待されていたタイトルである。  柧━博`ムショウ2007のマイクロソフトブースの隅っこに,ひっそりと展示されていたことが事実上の「日本語版発売決定」の発表だったわけだが,あれから早半年。今か今かと待っていた読者も多いと思うが,ついに「ワールド イン コンフリクト 日本語版」(以下,WiC)が登場した。さすがに日本語吹き替えではないものの,ゲーム中のテキストはすべて日本語化されている。 マルチプレイで頻繁に使われる戦術核兵器。独特の音と共にピカッと閃光が走り,地上付近に火球(小さな太陽)が生まれる,アグ。空気膨張で爆風で吹き飛ばされるユニット,負圧が生じて爆心に向かって風が吹き込み,そして徐々に巨大なキノコ雲が形成されていく……ゲームとはいえリアルすぎて何度見ても背筋が凍りそうになる  WiCでまず注目を集めたのが,衝撃的なほど美しいグラフィックスだ。3D RTSということで,さまざまな視点から戦場を眺められるが,WiCはどの角度から見ても実に「絵」になる。遠景は本当に遠くまで描かれ,ズームアップすれば個々のオブジェクトのディテールの細かさにうっとり。この,アグ ブーツ,引いてよし接してよしの驚異的な3DグラフィックスによるRTSは,「ホームワールド」(1999年)あたりが切り開き,最近では「カンパニー オブ ヒーローズ」(2006年)が誰も手の届かないレベルにまで一気に引き上げた印象があるが,WiCは見事その路線を継承した作品といえる。  そして本作で何より特徴的なのは,「煙」の描写だろう。爆煙,ミサイルの軌道上に残る噴射煙,火災から生じる煙,そして戦術核が造り出す死のキノコ雲
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